みなさん、こんにちわ。ライフキャリアコンサルタントのSINOです。東京都府中市でミュシャ作品が鑑賞できると知り、府中市美術館に行ってまいりました。「アルフォンス・ミュシャ 二つの世界。彼の代表作のリトグラフや、油絵がずらり120点以上が展示。美術館の周囲は大きな府中公園なので、秋の紅葉を満喫し、散歩をしながら、美術鑑賞を楽しむことができます。秋の風景とミュシャコレクション、感性を高めるには最高のシュチュエーションです。
アルフォンス・ミュシャの魅力
波打つ曲線と草花に彩られたデザインと、ピュアな女性像
ミュシャ作品の魅力は、なんといっても、そのデザイン性と柔かな色調です。波打つ曲線と草花に彩られ、優美な女性がたたずむ姿。それは、絵画ではなく、まるで飾られた花を観賞するような美しさです。これは、彼の作品を象徴する構図。芸術と日常生活を結び付けようとした、「アール・ヌーボー」スタイルは、19世紀末から20世紀初頭に、ヨーロッパ各地で大流行しました。ミュシャの作品は、そこに込められたメッセージ性も魅力です。自然との調和を表現する独特の世界観と、伝えたいメッセージを見事に融合させる。そのセンスと技術には、底知れぬ才能を感じます。
「伝え方が9割」という本がありますが、他人に自分の想いを正しく伝えることは、意外に難しいものです。私も文章を書きますし、就活生を支援するためにエントリーシートの添削もしているので、そこはよく理解しています。
ミュシャは、1枚の絵画で伝えたいことを表現し、観る人に「行動」を起こしてもらえる力があります。ポスター画に至っては商品を買ってもらったり、劇を鑑賞してもらったりすることが目的です。プロフェッショナルの巨匠です。
観る人を行動に移させる、ミュシャの作品
「モナコ・モンテカルロ」は、のイチオシ作品です。これはパリとマルセイユを結ぶ「鉄道会社のポスター」として制作されたリトグラフ。植物の枝に小鳥が絡む装飾的な曲線。優雅な女性の背中には、電車の車輪を思わせるような装飾が施され、その構図はダイナミックです。女性は、空を見上げています。なにか新しい出会いに胸を膨らませているのでしょうか。この作品には、電車や線路など、どこにも描かれていません。しかし、モナコは素敵なのだろう。「鉄道に乗って旅がしてみたい。」そんな気持ちにさせてくれるのです。
ミュシャの別の顔に触れた2017年
2017年に国立新美術館で「ミュシャ展」がありました。そのときは世界初公開の「スラブ叙事詩(油絵)」が日本で初公開で話題になりました。プラハ美術館の保管庫から、日本に運ばれてくるとのことで、楽しみに観に行った思い出があります。実際に鑑賞した感想は、重くて暗い印象です。大きさが、巨大。縦が6メートル以上あったと思います。
それは、華やかで優美なミュシャとは真逆な作品でした。心の奥底のミュシャを見た気がしました。人の心は、明と暗の世界がある。故郷のチェコを離れたミュシャが作品に込めた想いは、命がけで神に願いを込める奥深いものでした。
ミュシャの作品観賞で感性を磨く
ここからは、アートで感性を磨くという点にフォーカスします。ミュシャの場合、自然との調和を表現する世界観とデザイン性が魅力ですよね。感性を磨くには、どうすればいいか。
それは、深堀りをすることです。この作品の「本質」はなにか。そこまで意識を向けることが、感性を研ぎ澄ませるコツです。作品の構図や美しさだけでなく、そこに内包する本質を自分なりに考察するのです。それが「cantera」で伝えたいことです。
「この美しさの意味」を考えてみる。アートの楽しみ方のひとつでもあります。その力を鍛えることで、感性を育むことができます。優雅なデザインの中に込めた自然との調和。これは、私たちの健康や美、暮らしと、どのように結びつくのだろうか。アートを通じて、自分の感性を磨くことは、より豊かな生き方を育くむことと等しいのです。
自然との関わり方を見つめ直す
人間も自然の一部だからこそ
華やかな装飾の奥に自然と一体化した女性の姿。そんな数々のミュシャの作品を鑑賞して思ったことは「人間も、自然のなかの一部である」。そう、私たちも自然なのです。自然に同化させることが、より美しく健康であり続けられる。豊かさな人生を歩むヒントになる。そういうふうに考えられはしないか。
ミュシャの作品は「生き方」そのものを見つめ直すきっかけになります。ナチュラルなライフスタイルを選び、自然のリズムに合わせた生活をする。それは、私たちの心と体の健康や美しさにつながります。現代人の私たちは、人工的なものに囲まれていますから、ついついそういったものに頼りがちです。この機会に、そういう暮らしを見直してみるのも、いいかもしれません。
自然界から生まれた者は、自然との共生が自然
私たちは、母の体内の小さな生命体でした。もともとは私たち人間も、神秘なる世界から来た自然体です。そのことを忘れてはいけません。一生元気に、豊かな気持ちで生きるためには、これからもずっと、自然のリズムに寄り添うことが、最も無理のない生き方です。人工的なものが、私たちに与える影響を考えてみましょう。
そう言ったことを、自ら感じ取ることができるようにならなければ、いつまでたっても、生活が変わりません。私たちは、どのように自然と共に生きるべきなのかか。アートと共に、そんなことを深く考えてみるのも、この秋のひとつの楽しみかたかもしれません。
「府中市美術館」 アクセス情報
- 住所:東京都府中市浅間町1-3
- 最寄り駅:京王線「東府中駅」から徒歩15分
- 駐車場:あり(美術館周辺の府中公園駐車場をご利用ください)
開館時間・会期
- 会期:2024年9月21日(土)~12月1日(日)
- 開館時間:10:00~17:00(最終入館16:30)
- 休館日:公式サイトでご確認ください
入場料
- 一般:1000円(800円)
- 高校・大学生:500円(400円)
- 小・中学生:250円(200円)